理学療法士でトレーナーのトキオです。
臨床場面で、動作分析や姿勢の評価を簡単に出来る術はないのか悩んでいる人は多いかと思います。
無料で簡単に出来る動作分析や姿勢の評価の方法を知ることで、新人教育や患者様へのフィードバックが円滑に進められることが出来るかもしれません。
そこで今回は、私が普段の臨床で実施している分析方法についてご紹介していきたいと思います。
是非、最後までご覧ください!

・動作分析をどのようにしたらいいか分からない
・動作解析装置の導入を考えている
・新人教育を考えている
・患者様へのフィードバックに困っている
使用している機器
病院で買ってくれたiPadの第6世代を使用しています。
動作分析程度であれば最近の新しいモデルでなくとも可能です!
欠点は、たまにフォーカスが合わずにぼやけることがある程度です。
値段も4万円前後なのでお手頃に購入が出来ると思います!
もしくは、自分で持っているiPhoneを使用してもいいと思います!
※個人情報の取り扱いになるのでそこは病院に聞いてから行ってください
使用しているアプリ
iPadに最初から入っているカメラ機能を使用しています!!
他にも有料のアプリなどがありますが、iPadに元々入っているアプリでも十分です!
また、iPadのカメラの性能も悪くないので思ったより細かい分析が出来ます。
何よりiPadがオススメなのは、コマ送りが大変しやすい事が1番のメリットと思っています!!
スポーツ動作などの早い動きにも対応できるのも魅力です!
姿勢分析の方法
姿勢を前額面・矢状面で撮影する
まず、分析したい写真を撮影する。
このときなるべく膝の位置が確認できたり、骨盤の高さが分かるようパンツをまくってもらったり、上着をパンツにインしてもらうと分析しやすいです!
撮影のポイントは、写真を撮るとなるといきなりいい姿勢をとろうと不自然となりやすいので、撮る前にその場で5歩くらい足踏みをしてもらうといいかと思います。
撮った写真を編集する
次は編集作業です!
①アルバムからとった姿勢を選び、右上の編集をタップ
②編集をタップすると黒い画面が出てくるので、また右上の「…」をタップ
③「…」を押すと「マークアップ」
という選択画面が出るのでこれをタップ
④マークアップをタップすると、
画面の下にペンとか定規が表示されますので
これらを使用していきます。
⑤最初に上半身の質量中心点「Th7-Th9」のあたりと
下半身の質量中心大腿部1/2~2/3の間に
ペンでプロットします!
⑥次に上半身と下半身の質量中心点を線で結びます!
このとき、下の定規を選択して線を引いてください!
⑦結んだ線の真ん中にプロットし、
地面に向かって垂直にまた線を引きます!
この真ん中の点が身体重心点になります。
この線をみてモーメントを見たりして
ストレスのかかり方を分析します。
このように使うと、iPadだけで姿勢の分析ができます!
これを使うと患者さんや会員さんに説明もしやすくなりました!
分析を行う
今回は、前額面上の写真しか使っていませんが矢状面も同様に写真を編集します。
質量中心点を求めることで、モーメントがどのように働いているかが明確になるので、動作を行うときの予測にも繋がります。
また、歩行動作の途中をスクリーンショットしてそのフェーズで質量中心点を見つけてストレスのかかり具合を分析するのにも使えます!
分析のためには、力学の勉強も併せて行うことでより理解が得られやすいと思います!
動作分析の方法(例:投球動作)
iPadは少し古い世代のものでも動画の解像度がそこまで悪くないため、コマ送りでも細かい動作分析ができます。
分析する動画の撮影を行う
先ほどのカメラアプリを使用し、分析したい動作を撮影します!
撮った動画を相に分けて編集
動画を撮ったら相に分けてスクリーンショットを撮っていきます!
投球であれば、このように相に分けて動画を止めスクリーンショットを撮っていきます!
今回は、大好きな山本由伸選手の解析を行いました!
このような感じで相に分けてスクリーンショットを行っていきます!
分析を行う
集めた写真を使い「Canva」というアプリで画像を繋げます!(無料アプリ)
このような感じで、画像を並べて各相ごとにどのような動きが起きているのか分析することが可能となります!

分析をするために参考にしている本
姿勢分析にオススメ
姿勢の分析をするためにとても参考にしています!
福井先生が書いている場所が、姿勢の基礎的な部分からどのように分析していくかなど具体的な内容が記載されているため大変参考になります!
動作分析にオススメ
歩行分析には大変オススメの1冊!
動作分析の方法のみならず、その動作が起きている際に関節に対してどのようなストレスがかかっているのかまで記載されています!
臨床でよくありそうな症例の解説も載っているので是非参考にして下さい!
投球障害を見るなら
山口光國先生が書いているパートには、投球動作の見方やどのような相ごとにどのようなストレスが予測されるかが記載されています!
また、不良動作の見方まで詳しく書いてあるので是非読んでみてください!

最後に
今回は、簡単に出来る動作分析と姿勢評価について書いてきました。
普段使用しているiPhoneやiPadをうまく活用することで、自分が普段見ていないようなところまで分析できることが期待されます!
また、画像や動画など視覚情報があるだけで、患者様に対して分かりやすくフィードバックすることも可能になります。
身の回りにある機器をうまく使って、
患者様に良い治療効果をもたらせるよう共に努力していきましょう!!
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